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皇太子

こうたいし

天皇の地位を継ぐ「皇嗣」(こうし)である皇子の呼称。「ひつぎのみこ」と訓む。あるいはその居所にちなみ「東宮」とも言う。「皇太子」は中国皇帝の嫡子の呼称に由来する。日本で確実に使用されたのは7世紀末以降とされる。「大宝(養老)律令」の規定では、皇后等の上位にあり、殿下と称すこと、生活や職務を支える春宮坊を置くこと、天皇行幸の際に政務を代行することなどが規定された。その決定は天皇・上皇の勅定によることが多い。例は少ないが、皇弟や皇女も皇太子と称された。しかし明治22年(1889)制定の『皇室典範』では、皇位は男子の皇長子か皇長孫に継承されることと規定され、この規定は戦後の『皇室典範』にも継承されている。

(久禮旦雄)

【参考文献】
帝国学士院『帝室制度史』第四巻(第一編天皇 第二章皇位継承)(帝国学士院)
『古事類苑』帝王部(神宮司庁)
藤木邦彦「皇太子」『国史大辞典』(吉川弘文館)
米田雄介「大兄・皇太子・儲君」『皇室事典』(角川学芸出版)
荒木敏夫『日本古代の皇太子』(吉川弘文館)