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皇太弟

こうたいてい

天皇の地位を継ぐべき皇子として、天皇の弟が選ばれた場合の呼称。明治以前には皇位継承者が現天皇の皇子・皇孫に限られていなかった。その場合も多く「皇太子」と称されたが、皇位継承者が天皇の弟の場合、「皇太弟」と称された例がある。平安時代初期の平城天皇が弟の神野親王を「皇太弟」とする旨の詔が『日本紀略』にみえる。明治と戦後の『皇室典範』において、皇太子は皇長子・皇長孫に限られることとなり、呼称として消滅した。しかし皇位継承者としては、皇子孫が存在しない場合、皇弟以下の皇族も規定されている。今後その方を皇太弟と称するか、すべて皇太子と称するか、検討を要する。

(久禮旦雄)

【参考文献】
『帝室制度史』第四巻(第一編天皇 第二章皇位継承)(帝国学士院)
『古事類苑』帝王部(神宮司庁)
藤木邦彦「皇太子」『国史大辞典』(吉川弘文館)
米田雄介「大兄・皇太子・儲君」『皇室事典』(角川学芸出版)