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「勤労感謝の日」と「新嘗祭」「大嘗祭」

平成31年3月11日

          道徳科学研究センター客員研究員 久禮旦雄
 11月23日は「勤労をたっとび、生産を祝い、国民たがいに感謝しあう」日(祝日法)とされる「勤労感謝の日」である。           
 戦前まで、この日は「新嘗祭」が行われる祭日であった。新嘗祭とは、天皇が新穀による神饌(米・粟のご飯のほか、鮮魚・乾魚、果実、白酒・黒酒など)を、天照大神をはじめとした神々に供え(「おもてなし」して)、神恩に感謝し、そのお下がりを天皇が召し上がることにより、生命力を回復・増進するという神人共食の祭祀である。
 現在では、毎年、宮中三殿の西の神嘉殿において、潔斎をされた天皇が、陪膳女官の奉仕を除いては、お一人で午後6時から同8時までの「夕の儀」、同11時から翌日午前1時までの「暁の儀」を行われることになっている。実に合計4時間、正座で儀式を行われ、その間、皇太子も隣接する西隔殿で陪席されている。
 なお、天皇が即位されると、新嘗祭を大規模な形にした「大嘗祭」が行われる。このときには、特別に新穀を献上する二つの地方(悠紀国・主基国)が選ばれ、祭祀は大嘗祭のためだけに仮設される大嘗宮(東に悠紀殿、西に主基殿)で行われる。これらの諸祭儀は、皇室と日本文化、そして稲作との深いつながりを示すものであろう。